だれでも、一度くらいは劇の中の役を演じたことが有りますよね。
小学校の学芸会や、何かの催しなど。
それから、人前での発表や、国語の時間に朗読をしたり

どうですか?それは楽しい思い出ですか?
それとも、恥ずかしくて思い出したくない想い出でしょうか?

日本の学校では、いままであまり”表現をする” と言うと事を、練習したり、表現力の教育と言う物をおこなっていませんでした。
先ほどの、国語の授業の教科書の朗読だって、あんまり感情を入れて、主人公なり切って言ったり
すると、友達から”クスクス”って笑われたりして。。。。

私が普段指導している役者さんや、歌手の人たちは、演じる事が仕事です。
もちろん役のなかで演じている人、本人では無いのですが、さも、その役柄の人が目の前にいて、
本当に、そう言う台詞である言葉を言っているように、リアルに演じなければなりません。
もしかしたら、その役柄は、役者さん本人とはまったく真逆のキャラクターのときだって有ります。

歌手の場合もそうです。アルバム1枚に、10曲。その中に恋の歌が7曲。失恋の歌が3曲はいっていたとしたら。。。。
アルバム出すたびに、そんなに何回も恋愛を経験していたら、大変です。。。

俳優さんも歌手の方も、イマジネーションの中で、自分をそのストーリーのなかで膨らませ、
役になり切る。このことが必要です。
上手い役者さん、歌手の人、パフォーマンスをする人は、「いかにリアルに表現をするか」
と言う部分に、その人の上手さや、演技力が生かされてきます。
ボイスエクスプレッション力が、演じることには大きく関わってきます。


でも、これは私達の日常生活にも是非、役立てて欲しいことがいくつか有ります。
俳優さんや、歌手では無いのですから、自分以外の誰かを演じる必要はまったくありません。
自分自身の感じていること、考えてること、人に対する思い。
まず、"言わなくても解るはず” という考えはかなり確率の低い事だと思ってください。

自分の考えていることは、思っている以上に他人には伝わらないもの。
親や、恋人、親友でもそうです。きちんと言葉にして表現をしてください。
照れ臭いし、改まって言いにくいけど、伝えたい思いは、言葉で伝えること。
仕事場でもそうです。
必ず伝え無くてはいけないことは、同じ仕事でも確認をすること。
きちんと伝える。と言うのは、失礼のない正しい言葉で伝えるという意味だけでは有りません。
会議や職場では、もちろんそのようなことも必要ですが、
日常生活の中では、まず、自分のイメージや、感情ををしっかりと表現できるような癖をつけると良いと思います。
ボイスエクスプレッションとは、まず、自分の気持のイメージ作りから入るものです。


つづく。。。