先日,FBに投稿した記事ですが、
このブログにも載せておきたいと思います。

言葉の発音と表現のワークショップを年に何回か開催していますが、
アナウンサーや俳優さん達のように、自分の仕事に直結して必要だと感じている人はもちろん、学校の先生など、とくに国語の先生などには、指導者として子供達の前に立つ前に、一度は日本語の発音に触れて欲しいと感じています。
教職課程でも言葉の発音については学ぶ機会が無く、例えば子供達へ発音の指導が必要になる、ろう学校の発音指導の先生達ですら、音から学ぶ日本語の発音を習得される機会が無いのです。
先生達は独学で言語学の書籍などから発音の仕方を学びますが、実際にどんな音(おん)として発しているのか?
そして、それが正しいのか?人にはどんな音(おん)で聞こえているのか?
それらを学び習得する機会がありません。

例えば何かに録音をして、
自分の音を聞いてみる、と言うこともとても重要なトレーニングです。
自分の発している音を客観的に判断する必要があるからです。

発音が悪いと、滑舌が悪くなり、いわゆる
「言葉の通りが悪い」
と、言うことになります。
言葉の通りが悪いと、子供達には伝わらず、
その分大声を出さなければならなくなり、先生達は声を痛める。。。。
そして、やたらと大きな声でばかり話されると、
子供達はかえって
「聞き取る」「聞こうとする」と言う、注意力が欠如して、聞き流してしまう。
と言う悪循環です。

ただ、勘違いしてはいけないのは、話し方講座によくある 「綺麗に話すため」と言うのとはちょっと違うということ。
ただ、綺麗に流暢に耳障り良く話しただけでは、
コミュニケーション力としての言葉の力が十分に発揮されません。
言葉は、特に話し言葉は、伝える力を持たなければいけません。


聞こえるように、伝わるように話すために、
そして、話しているその人の気持ちや考えがしっかり表されるように、と言う事がとても大事。
まず、”正しく言う”と言うことが大前提のプロのアナウンサーさんなどでなければ、
キャラクターや話し方はそれぞれで良いのです。
ただ、その個性やキャラクターをしっかり表現するためには、まず、
「何を言っているのか?」が、解らなければいけないんです。

言葉の音(おん)の粒を揃えて、単語にするそして単語の意味を考えて言葉のフレーズにする。
それで、言いたいことを伝えられる言葉や会話になっていきます。

回り道のようですが、言葉の発音、少し気にしてみてもよいのでは?
そこから、色々なコミュニケーション手段や自己アピールの広がりが見えてくると思います。